クライアントに叱られる、上司にダメ出しをされる、後輩の前に先輩に注意される……、そんな経験が、働き女子のみなさんにはあるでしょう。
悲しいやら、悔しいやら、情けないやらで、もう頭の中も心の中もグチャグチャ。この場から逃げ出したいけど、そうもいかない。そんなときこそ、ぜひ試していただきたいのが“その失敗を人に話す”という対処法です。
「失敗談を人に話すなんて恥の上塗りじゃない?」なんて声が聞こえてきそうですが、実は全く逆なのです。実は、失敗をあえて人に語ることで得られる、思いもよらないメリットがあるんです。
今回は、22年間の航空会社勤務時代に数々の“叱られ修羅場”を経てきた筆者が、失敗談を人に話すことで得られるメリットを3つご紹介します。
■1:親近感を持たれる
開き直って「いや~、やっちゃいました!」と笑顔でさらけ出しましょう。中途半端にカッコつけないことが肝心です。
かのドラッカーも「優れた者ほど、失敗は多い。それは新しいことを試みるからである」と私たちを勇気づけてくれています。
人は誰でもミスをします。自分だけじゃなかったんだと相手は安堵し、気取りのない素直な振る舞いに親しみを感じます。相手との距離がぐっと近くなること、間違いなしです。
■2:勇気を与え尊敬を得る
「この失敗談が、少しでもみなさんのお役に立てたら嬉しいです」と最後は締めくくりましょう。
失敗談を告白するにはたいへんな勇気がいるということを、人はみなよく理解しています。できることならなかったことにしたいくらいツラい失敗を惜しげもなく語る姿に、人は勇気づけられ、腹くくりの良い行動に心を打たれることでしょう。
■3:モヤモヤが早期解消
話す前は心臓バクバク、「こんなことして何になるのか」なんて半信半疑でとても不安だったかもしれません。
ところが話し終わった後、全く予想できなかったくらい爽快な気持ちになっていることに気づくはずです。
「共感した!」「勇気をもらった!」そんな周りの反応をつかむことができた途端、すーっと心も体も力が抜けてラクになれます。
自分の失敗談という100%オリジナルの格好悪いストーリーを人に話すには、必然的に自分の中で出来事の流れを反芻する作業をすることになります。辛くて苦しいこの作業を通過することで“自分”が癒されるのです。
これで何をやっても晴れなかった心の霧がスッキリと解消!というわけです。
以上、失敗談を人に話すことで得られるメリット3つについてご紹介しましたが、いかがでしょうか?
人の不幸は蜜の味、昔からある一見イジワルな言葉も、もしかしたら「たとえ辛い話でも、友の話は蜜を味わうかのように大切に聞きなさい」という、先人からのメッセージだったのではないか、とも思えてきます。
成功の反対は失敗ではなく、“あきらめて、何もしないこと”です。さあ、失敗を糧に、今日も胸を張って元気に進んでいきましょう!